セツワナレッスン:フォローアップ11
「ン」「ム」の法則(reflexive verbs)
皆さんこんばんは。皆さん日々「ンテケラ」(buy for me)「ンパ」(give me)言われてますか?
というわけで、外国人を見ると試しに「私に買ってくれ」「私に頂戴」と言いたくなるセツワナ語の法則について勉強しましょう。
N or M + Verb = Verb me
どのような単語であれ、「N」「M」で始まる動詞は「〜 me」となります。
例)
nketela = visit me
ntshwara = hold me
mpha = give me
ntsuna = kiss me
nteletsa = call me on the Phone
N or M + verb + (end with) ela = action done for me / on my behalf
また、NやMから始まり、「ela」で終わると「〜を私に変わってしてください」という意味合いになります。
例1)
- tshwara = hold / touch
- ntshwara = hold me, (tswala = hold)
- ntshwarelela = hold it for me
tshwara(ツヮラ)は「触る/支える」ですが「n」が着いて「ntshwara」(ンツヮラ)になると「私を支える/私に触る」という動詞になります。
そして、「tshwara」に「n」(ン)が先頭について最後が「ela」と活用し「ntshwarela」(ンツヮレラ)となると「touch/hold it for me」(私に代わって支える)となります。
ntshwaraというと相手は、直接自分を触ってきます。ntshwarelaというと相手は自分が持っている物をホールドしようとしてくれるでしょう(多分)
例2)
- kwala - write
- nkwala - write on me
- nkwalela - write it for me
こちらも、kwala(書く)にn(ン)を付けることで「私に書いて」となります。不思議の国のアリスの「私を食べて(Eat me)」は「nja」となります・・ね。
このように、日常よく聞く「Npha(ンパ) = give me」「Nthekela = buy of me 」にも文法があり、オリジナルの動詞から活用しているんですね。
ただし、Mphaのオリジナル動詞は「pha」ではなく「fa」(give)、「Nthekela」のオリジナル動詞は「theke」ではなく「reka」(buy)です。
そうです、活用があるのです。この活用にもルールがあります。
F → PH
先頭が「f」で始まる単語は「f」が「ph」に変化。また、「ph」の前は「M」を付けます。
例) fa → mpha
fa - give
mpha - give me
mphela - give on my behalf
feela - sweep
mpheelela - sweep for me
なお、「mpheela」(sweep me:私を掃く)とは普通、言いませんのでありません。
例文)
Mpho, mphela Kula disweets = Mpho give this sweets to Kula on my half.
(ンポ、クーラにお菓子を私からって渡して)
Mpheelela jaaka! = sweep yard for me.
(私のために庭を掃いて)
余談ですが「Mpheelela」は「ンペエレラ」で「elela」が下を噛みそうですよね。このように「L」が連続しそうな単語は「エッッラ」とちょっとタメて発音するんだそうです。この場合「ンペエッッラ」でOK。ための間の下の位置は「L」の発音前の上顎に下をひっつけた状態。
R → TH
先頭「R」は「TH」になります。
例)
rata - like/love
nthata - love me
nthatela - love it for me
「nthata」というとなんとも図々しく感じてボツワナ人っぽいですが、先生曰く、ロマンチックな感じだそうです。
L → T
- letsa = call ( on the phone )
- nteletsa - call me ( on the phone )
- nteleletsa - call the person on my behalf
「letsa」は「電話する」です。「ン」がついて「私に電話して」になり、「ン」で始まり「ツァ」終わる「ンテレツァ」になると「私のために(誰かに)電話して」となります。
例2)
loga - to plate hair
ntoga -plate my hair
この場合、「私のために、誰かの髪の毛をプレート(編んで)」とは言いません。言えそうですけど。
B → P
やたら例が多いですが。BはPに変化します。
例)
Bua - to speak
npuela - to speak for me
npuela sekgoa - speak english for me
例2)
bona - to see/to look
nponela - see it for me/check it for me
npona - see me
よくボツワナ人は「bona(ボーナ)」と言いますがこれは「look」の意味で「see me」と「私を見なさい」ではなく注意を引く意味(focus的な)で言ってるようですね。
例3)
bala - read
npalela buka - read book for me
この単語も「npala」(read me)「私を読んで」とは言いませんね。このnpalela もよく聞くんですが、mpha(ンパ=give me)と発音がにていることもあり、かつて一度も意味を捉えられたことがありませんでした。目からウロコ。
例4)
betsa - beat
npetsa - beat me
npeletsa - beat for me
例5)
bitsa - to call someone
npiletsa - call someone for me
npitsa - call me
letsaは「電話するのCallですが」こちらは「呼びつける」方です。
例6)
beola - to cut hair
npeola - cu my hair
例7)
bina - dance
npinela - dance for me
例外)
busa - bring back
mpusela - bring it back for me
busaだけはnではなくて「m」が先頭につくという例外。
S → ts
例)
suna - kiss
ntsuna - kiss me
例2)
seba - whisper
ntseba - whisper me
例3)
sega - cut
tsegela - cut it for me
d → t
例)
duela - pay
ntuela - pay me
ntuelela - pay it for me
u → uk
例)
utswa - steal
nkutswela - steal from me
例2)
utlwa - hear
nkutlwa - hear me
例文
Ntsaya ka 10. Ke batla o nthekela dibiri ko Jacaranda. Ka 12, ke batla mpusa. Phakela o nteletsa ka gore ke batla go ya dishopong. Ke batla o nthekela dijo. Fa ke fetsa, o mpusesa ko lapeng.
10時に迎えに来て。あなたに私のためにジャカランダ(店名)ビールを買って欲しい。そして12時に私を送って欲しい。朝になったら私に電話して欲しい。なぜならお店に行きたいから。あなたに私のためにご飯を買って欲しい。それが終わったら、家に私を送り届けてね。
最後に
この、「for me」活用が文法として説明できるという点は今回とても興味深かったです。しかし、正直文法を知ったからと言って日常生活で聞き取れるかと言われると、全く無理です。別の単語として覚えちゃったほうが早い!?のかも。