帰国のご報告

帰国のご報告

帰国のご報告

なんと、あっという間に任期を終え帰国してしまいました。このブログは青年海外協力隊のコンピュータ技術でボツワナに派遣されている、「ンポ」の活動記録とするべく立ち上げられたブログ。。。。だったのですが、いつしかボツワナの国語、「セツワナ」のブログとなってしまいました。

セツワナの記事は、ごく少数の方からご好評を頂きありがとうございます。

活動の振り返り。

私の活動は、ジュワネン技術短期大学で以下のような要請から始まりました。

  • ネットワーク環境設定/保守管理 (ユーザ数約350名)
  • スタッフに対するネットワーク設定に関する技術移転
  • 学生に対しコンピュータ技術関連の技術指導
  • コンピュータ教室内の5S導入(整理、整頓、清潔、清掃、しつけ)

この要請を元に、目標を検討しましたところ最終的には以下の目標をたてました。

  • 学内ITシステムの改善
  • E-Learning システムの構築
  • 学生と学内ITスタッフの技術向上
  • ICT技術を利用した日本とボツワナ相互交流イベントの実施
  • 「学内ITシステムの改善」を配属先以外の機関でも行う。
  • 日本人「ンポ」の知り合いを増やす

個別に成果を振り返りたいと思います。

学内ITシステムの改善

こちらは1年で学内ITシステムの改善はほぼ完了しました。「ほぼ」と書いたのは「改善したくてもいろいろな理由があって実現しなかった」ものがあるからです。具体的に完了したのは「ウイルス対策」「サーバ冗長化」「サーバの最適化」など。できなかったのは「運用のためのWSUS導入」「ウイルス対策ソフトの最適化」「ネットワーク構成変更」などです。理由はそれぞれありますが、詳しく書くと情報漏えいになるので書きませんが、書ける範囲では「予算の問題」「権限の問題」などです。

E-Learning システムの構築

こちらは構築しましたがスタッフやレクチャラからの積極利用はされませんでした。そもそもこの要請は別の上位組織からの依頼で同僚からではないため、普及のためには上位組織からの具体的な利用ガイドラインが必要であると思います。しかし、ボツワナ全体として遠隔教育のシステムは導入していきたい意向があるようなのでゆっくりと進んでいくでしょう。

学生と学内ITスタッフの技術向上

これは難しい課題でした。スタッフに対してはOJTで「まずやって見せて、させてみて」という繰り返しをしたかったのですが、同じ仕事がああまり無いので、何度も同じ作業をして徐々に向上するとうことが望めませんでした。しかし、それでも「これまで自身が無かったサーバの作業が今では自身を持って他の学校にヘルプできる」と言ってくれましたので、少なくとも「臆して作業をしない」状況は改善されたと思います。また、同僚から要望のあったOracle講習も2ヶ月間、週2回のペースで実施できました。

一方で、学生に対しては、Linuxやドメインの話、クラウドを使ったホームページ作成などの話をハンズオンで実施したり、日常の授業の補佐、Lanケーブルの配線交換をOJT形式でやって見せたりしていました。効果はどれほどあったかわからないですが、遠い将来「日本人のンポはこう働いていたなぁ」と思い出して他のボツワナ人よりもいい動きをしてもらえれば嬉しいです。

ICT技術を利用した日本とボツワナ相互交流イベントの実施

具体的には日本の学校とボツワナの学校でSkypeによる交流をしたかったのですが、実施に至りませんでした。原因は色々ありますが、私がこのようなイベントや授業を実施した経験が全くなく内容を組み立て決めきれなかったことにあるでしょう。

ただ、この目標の主な動機は「に~はぁ!」「ちぇんちょん!」的な中国語モドキの挨拶が巷に溢れかえっている状況を少しでも「ンポは日本人で日本語の挨拶がある」というのを認識してもらいたかった、という点です。

この課題に関しては、配属先の学生の一部に「日本語の挨拶」、同僚に対して「日本語の挨拶など」を教えていたこと、そして、幸いなことに帰国2ヶ月前に青少年活動の隊員が配属された小学校でスタンダード7(日本でいう6年生)相手に「日本語での挨拶」の授業を1時間持たせてもらいました。この小学校での授業が好評であったことに気を良くして、任地ジュワネンでの小学校2校で同じ授業を持たせてもらいました。

ジュワネンでの授業の後、多くの小学生が「こんにちは」「おはよう」を言ってくれるようになり、また、子供から母親に情報が伝わり興味をもってもらえたので結果としては満足です。

あと1年ぐらいあれば、日本との交流もできただろうなと思います。

「学内ITシステムの改善」を配属先以外の機関でも行う。

こちらは、1年経過して学内でやることが少なくなってきたということと、ジュワネンの中学校からヘルプ依頼が来たことから「外で活動してもいいかしら」と思うようになって追加した目標です。

結果としては、公的機関6件、民間4件で同僚とともに出かけヘルプをすることができました。他にも民間のロッジのWiFiを見たりもしていました。

日本人「ンポ」の知り合いを増やす

こちらは、あまり人付き合いが得意ではなかった私がボツワナでのンポの人気(外人なので)っぷりに気を良くしてどれだけ知り合いが増やせるかなという生活の目標でしたが、結果は大満足で、ボツワナ全国各地、どこに言っても「君はジュワネンに住んでるやろ!?
」とか「んぽー!」と言われる様になりました。

これは私の力というより、仲良くしていただいたボツワナ人の皆様のおかげです。

まとめ

このように2年間充実していたと思います。ボツワナ人/隊員共に大変仲良くして頂き、家族に支えられた貴重な2年であったと思います。「協力隊として任地に行けば時間は腐るほどあるよ」と言われて赴任しましたが正直、時間が腐るほどあると感じたことは微塵もなく、意外と時間が無いなと思って過ごした2年でした。